入門(出会い)
トランペットを初めて吹いたのは小学5年生のときだった。もうかなり昔(笑)
当時は鼓笛隊で女の子がトランペットを吹くなんて、職員会議でも許可が出なかったらしくて、音楽の先生は「マウスピースだけでトランペットマーチを吹けるようになったら」鼓笛隊に加わることを認めてほしいと条件を出したらしい。
そんな、音楽の先生のメンツをかけられるほど、当時のわたしたち(わたしと女の子の友だちもう1名)には情熱なんかなかったのだけど、NOと言えるわけもなく。
その日から、昼休みも放課後も、ときには早朝にも、マウスピースだけを持たされた体育館での練習が続いた。
ちなみにトランペットマーチというのは、ソ・ラ・シ・ドだけで構成されたマーチング曲だ。
いったいどのくらい練習したのか、音を出すまでどのくらいかかったのか、そういった記憶はもう一切残っていない(苦笑)。
あるのは、ようやくその課題をクリアして本体をマウスピースにつけることを許可されたとき。
初めての音。
ものすごく緊張しつつ吹いたら、とてもとても軽く音が出た。
そのときになって初めて、すでに何名かいた鼓笛隊の男の子たち、だれひとりとしてマウスピースだけでトランペットマーチを吹くことはできないという事実を知った。
おかげで、音を出すことについてはそれ以上苦労することなく、運動会のマーチング曲の何曲かをマスターした。
先生のメンツは保たれた(笑)。
そして、わたしは、自分の体から音を出す、という喜びにそのとき魅せられてしまった。
その後、運動会までの数週間の間に気の変わってしまった音楽教師により、わたしは今度はバトントワリングをマスターさせられることになって、結局、鼓笛隊でトランペットを吹くことはなかった(笑)。
振り回されてたなぁ。
いい経験だけど。